深刻化するプラスチックゴミ問題に物流機器のリユース(中古)で貢献

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2050年には海に存在するプラスチックの量が魚の量よりも多くなるかもしれない、と言われているのをご存じですか? これは2016年 世界経済フォーラムで報告された予測です。

最近、死んでしまったクジラの胃の中からプラスチックが見かったり、マイクロプラスチックによる汚染が注目されたり、またそれらに対する対策:レジ袋の廃止やプラスチックストロー廃止に向けた各企業の取り組みがフォーカスされるなど、プラスチックゴミに関するニュースをよく見かけるようになりました。

日本は世界第3位の廃プラスチック輸出大国であり、2017年には143万トンの廃プラスチックを輸出しています。
少し前になりますが、日本の廃プラスチックの約半分を受け入れていた中国が、2018年より廃プラスチックの輸入を禁止するという、ごみ処理業界にとって衝撃のニュースが走りました。
これを受けて日本の廃プラスチックは、東南アジアなどの代替国に輸出されるようになりましたが、これらの国々も次々に輸入規制を導入しています。

日本のプラスチックゴミは行き場をなくしているのです。プラスチックゴミを減らすことと出さないことが急務となっています。

プラスチックゴミ問題に対するマテバンクの貢献(東京ドーム46個分の温室効果ガス削減)

マテバンクでは、中国への廃プラスチックの輸出禁止と連動して、折りたたみコンテナ、樹脂パレットなどのプラスチック製品の取扱量が急増しています。

ここ2年間(2017年1月~2019年7月)でマテバンクが買取したプラスチック製品の商品点数は60,116点、重さにして293トン。これらをすべて廃プラスチックとして焼却処分したとすると、排出されるCO2量は750,183 CO2-kg。もう少し分かりやすい単位に換算しますと、これは、杉の木 53,585本分が年間で吸収できるCO2量と同等で、森林面積に換算すると211 ha(ヘクタール)、実に東京ドーム46個分になります。

※算出の根拠 
・ 計算式 年間CO2削減量[t-CO2] ÷ 3.57[t-CO2/ha] = 森林換算面積[ha]
 年間森林吸収量3.57t-CO2/ha(「NEDO 2000年太陽光発電導入ガイドブック」より)

リユース is No.1

3R(リユース、リデュース、リサイクル)という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。この3つのワードは並べて耳にすることが多いことから、なんとなく、どれも地球環境にやさしい処分方法として、似たような存在として認識されている方が多いかもしれません。
しかし、リユースとリサイクルは大違いです。

リサイクルには、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルの3種類があります。
マテリアルリサイクルは廃プラスチックをペレット状に破砕し、分離・洗浄したのちにリサイクルプラスチック材として再形成します。
ケミカルリサイクルは廃プラスチックに 化学反応を与えて組成変換し、多くの場合燃料などとして使われます。
また、サーマルリサイクルは焼却処分し、その際に発生する熱エネルギーを再利用することになります。
いずれの方法も多くのエネルギーを使います(マテリアルリサイクルはまだしも、他の2つの方法は結局燃やすんです)。

リサイクルに比べて、リユースはそのままの形で次のユーザーに使われるため、地球環境に最も優しい処分方法です。
これはプラスチックに限らない話で、マテバンクが多く取り扱うラックやネステナーなどの鉄製品にも当てはまります(鉄を溶かして再形成するのには多くのエネルギーを使います)。
リユースするのがダントツで地球環境に貢献でき、ベストな処分方法なのです。

私たちマテバンクは地球環境と、マテハン(物流機器)を扱う企業の皆さまのコスト削減に貢献したいと常々考えており、どんどんマテバンクを活用していただきたいと考えております。

マテバンクを活用できそうな機会がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。
また、皆さんの周りにマテバンクを活用いただけそうな企業がおられましたら、ご紹介くださると大変うれしく思います。

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